パーソナルカラーとブルべマウントと自分の好みの話

f:id:huwahuwayakudachi:20201124175848j:image

パーソナルカラー。

この言葉と概念が世の中に知れ渡ってそれなりに経つので、少なくとも一定以下の年齢の女性なら、聞いたことくらいはある人のほうが多いのではなかろうか。

 

今回はこのパーソナルカラーというものについて、わたしの個人的な考えなどを書き連ねてみることにする。

 

※途中、不適切な表現が出てくる可能性があります。また通信講座「ユーキャン」を貶す部分があります。お読みになる場合、ご理解の上、自己責任でよろしくお願いします。

 

そもそもパーソナルカラーって何?

 

パーソナルカラーとは、即ち各個人が生まれつき持つ色の性質のことで、イエローベース(イエベ)とブルーベース(ブルべ)に分かれる。

さらにイエローベースとブルーベースをそれぞれ2つの「季節」に分ける。イエベなら春と秋、ブルべなら夏と冬。

これをパーソナルシーズンカラーと呼ぶ。

一般的にはパーソナルシーズンカラーのことを「パーソナルカラー」と呼んでおり、「イエベ春」とか「ブルべ夏」とか言ってるのはつまりこのことだ。

 

パーソナルシーズンカラーは、各々の最初に持って生まれた肌や髪・瞳の色で診断する。要するに、染めたり日焼けしたりカラコンしたりしてない状態の色である。

ぶっちゃけ正確な自己診断は難しいので、専門家にやってもらうのがオススメ。

 

ブルべマウントの女

諸君の周囲にはいないだろうか。

「わたしブルべだからぁ~」と謎の自虐風自慢をぶつけてくるウザい女が。

 

そう、ブルべマウントの女だ。

 

嘘か真か、かつてとある女性向け雑誌が、「イエベさんは黄味よりの肌」「ブルべさんは綺麗な白肌」みたいなことを書いたらしい。浅はかで罪作りだが、まあメディアとはそうしたもの。

 

しかしそれが悲劇を生んだ。

 

大量の勘違い女を生み出したのである。

もともと現在、美の価値観は「肌が白くてきめ細やかなこと」と決めつけられている節があり、女たちはそんな価値観を刷り込まれて生きてきた。

そこに「ブルべさんは白肌」の一言。

 

「綺麗になりたい」はいつしか「ブルべこそが綺麗」にすり替わり、「肌は白くなきゃ!あっわたし肌白い!(思い込み含む)じゃあきっとブルべよね!」と究極進化を遂げ、ついには「日本人は黄色人種だからイエベが多い。ブルべのわたしは希少価値」にまで達した。

黄色人種どうのこうのは、もしかしたら雑誌に書いてあった可能性もあるけど)

 

こうして出来上がったブルべマウントの女は、他者をイエベと決めつけて「わたしブルべだから化粧品で肌の色に合うのが見つからなくてぇ~、良いよねみんなは、イエベで」などと言ったりする。

 

でも、マウントを取られても、決してモヤる必要はない。

何故なら、日本人のパーソナルシーズンカラーで1番多いのは、ブルべ夏だからだ。

イエベ春が1番多い説もあるが、ともかく1番目か2番目がブルべ夏。つまり、マウントを取られた側も、全員ブルべかもしれない。

 

日本人のパーソナルシーズンカラーは、大体こんな感じ。

 

ブルべ夏(イエベ春の場合あり)>イエベ春>>>>>イエベ秋>>>ブルべ冬

 

ザックリ言うと、大概の人はブルべ夏かイエベ春に分類され、イエベ秋は少なめ、ブルべ冬はほんとに少ない。

この時点で、「ブルべ」のみでマウントを取ることの愚かしさはお分かり頂けたと思う。

 

まあ、そうは言っても若干知恵をつけたブルべマウントの女は、己を「ブルべ冬」と自称してくる。原因は、「ブルべ冬さんは透き通るような白肌」「原色を使ったキリッとしたモード系ファッションが似合う」とあちこちに書かれていること。

「肌が白くてオシャレさんなわたし」をアピールしたいのだ。

こういう奴は9割9分9厘の確率で自己診断のため気にしなくても良いのだけど、やはり同じ女として、自称「ブルべ冬」にうんざりさせられてしまう人もいるだろう。

そんなあなたに、心の安寧を保つ魔法の言葉を授けたい。

 

 

松崎しげるさんはブルべ冬。

 

 

以上、ぜひ心に留めておいて頂きたい。

 

ブルべになりたい気持ち

とは言いつつ、マウントを取って他者を不愉快にさせるのは愚考としても、ブルべになりたい気持ちも分からなくはない。

わたしはかつて、「ユーキャン」の「カラーコーディネート講座」を受講していた。大した理由はない。別の資格試験の勉強をしたいと思い立ったものの、机で勉強する習慣がすっかり抜けていたので、勉強習慣を戻すのに利用した。色の勉強には興味もあったし。

 

さて、上記の講座の特典として、自己診断と写真を送るとプロがパーソナルシーズンカラーを診断してくれるよ!というのがある。わたしも送った(特典も料金の内。やらないともったいない)。

送ったとき、わたしに「ブルべ」と診断されたい気持ちが無かったと言えば、嘘になる。

原因は分かり切っている。

 

第一に、自分が地黒だと自覚しているから。わたしは父方の遺伝で、肌の色が地黒。一方、母は白肌、弟も母方の遺伝で白肌。同居する母方の祖母はまさに透き通るかの如き白肌。挙句、残念ながら絶妙にデリカシーのない祖母に、「ママは肌が白いねぇ。あなたは黒いねぇ」と何度か言われてきた。

おかげさまで、わたしは肌の色にコンプレックスを持っている。受講当時、イエベにも綺麗な白い肌の人は沢山いると知らなかったわたしは、テキストに「白肌」と書かれているブルべになりたかったのだ。

 

第二に、わたしの好きな色が青だから。テキスト曰く、青が似合うのはブルべ。イエベは微妙。イエベ秋に至っては青は似合わないそうな。

自分の好きな色を似合わないと言われたら、良い気はしない。故に、ブルべの診断を求めた。

 

結論として、わたしの診断結果は「イエベ秋」と返ってきた。

がっかりと同時に驚愕した。1番あり得ないと思っていたのだ。

 

この「あり得ない」の根底に、ユーキャンのテキストの罪がある。

 

イエベ秋のページには、要約すると「深い赤や黄、アースカラー系がよく似合う」的なことが書かれていた。

にも関わらず、わたしの人生で、アースカラー系がマトモに似合った覚えはない。他の項目を読んでも、「イエベ秋」と診断されて納得のいく要素はほぼなかった。

文字数やページ数の関係でか、あのテキストには断片的な情報しか書かれていなかったのが、わたしの納得を阻害した大きな原因と言える。

 

最終的に母にも共にテキストを読んでもらい、「ブルべ夏っぽい」とのお言葉を頂戴したわたしは、それを有難く信じると決めたのであった。

 

自分の好きな色を大切に

診断以降もわたしは、青や紫の服を買っている。緑は買っても、赤や黄色には手を出さない。

結局は診断の「似合う/似合わない色」に振り回されず、自分の着たい服を着るのが1番幸せだと、今のわたしは信じている。

わたしの信じたいブルべでも、診断結果のイエベでも、構わない。どうでも良い。

 

この極地に辿り着けて、本当に良かった。わたしは今後も、自分の着たい服を着て、それをかわいいと言ってくれる人と、仲良くしていきたいと思う。

 

オマケ ガチの透き通る白肌は不健康に見える

古くは白雪姫の「雪のように白い肌」にも通ずる、「透き通るような白肌」。

憧れる女性は多い。

 

ここであえて、憧れを潰させて頂く。

 

ガチの「透き通るような白肌」は、肌が薄くて脆いし、血管が浮けば青白く、不健康に見えるぞ。

 

母方の祖母は、肌が雪みたいに白い。

でも美しさの分、肌が非常に薄くて破れやすい。過去2回、肌が破れて出血してぶっ倒れ、入院した。

こうなるとさすがに、1ミクロンもうらやましくない。

 

祖母の苦労が、誰かの目を覚ますお役に立てば、幸い至極。